雷鳥の里

記事書くたびに前回が化石になってるのやめない?

トイデジを買いました ~しながわ水族館編~

 買っちった。

 BONZART ZIEGELです。ZIGちゃんとでも呼びましょうか。

・経緯など

 雑に言うと一目惚れですね。

 以前より写真を撮るのは好きだったのですが、同時にSNSにアップするという用途の都合上、スマートフォンで事足りる、というか利便性からもそれがベストでした。そこから現在も推し漫画作品のひとつである「ぎんしお少々」との出会い等、トイカメラやフィルムという記録媒体の「手段の代替にとどまらない固有の魅力」について知るきっかけこそあったものの、憧れだけ抱いたままでしばらくは手を出せずにいた、というのが最近までの状況です。

 そんな中本当に突然、特に用もなく寄り道で訪れたヨドバシのトイカメラコーナーで、子供用や写ルンです系のカメラに混じって見つけたのがこちらのZIGちゃんでした。なんか一人だけ正方形で曲面で、玩具っぽさも確かにあるけどどこかお洒落で、明らかに周囲から浮いて見えました。

 で、売り場で見本を手に取ってみたり、帰ってメーカーのホームページ見たりしたんですが、どうもぎんしおで見てきたようなトイカメラではなさそうで。具体的には裏面に液晶の画面がついていたり、記録媒体がSDカードだったり、あとはカラーエフェクトとかフレームとか二重露光とか、そういうものが機能としてついている。wikiなんかを見ても「トイデジ」としてトイカメラとは区別されるらしく、これはオーバースペックというかレギュレーション違反なのでは???

 しかし、上記のホームページではもちろん、こちらはこちらで魅力があることも伝えてくれていますし、何より見た目で惚れるというのは強いです。ぎんしお作者の若鶏にこみ先生も「自分が持った時ワクワクできるカメラがいいよ」と仰っています。都合のいいときだけ天啓扱いするんじゃないよ。

 とまあ冗談はさておき、ちょっと迷いはしましたがキミにきめた!ということで、もゆ色…よりちょっと濃いターコイズを購入。爆速で届いて困惑しつつ迎えた最初の休日、まずは互いの理解を深めるため、とりあえず知らん場所にお出かけしようか、となったのでした。

 

しながわ水族館へ行こう

 ちょうどフォロワーさんが海遊館へ行った写真を見たばかりだったので、ほぼ即決で水族館行きにしました。関東圏でもまだ行ったことのないところは複数ありますが、今回はその中からしながわ水族館をチョイス。知らないところなので選んだ理由とかも特にないです。いずれ全制覇したいので今行かなくても順番が変わるだけなのだ。

 JR大森駅からしばらく徒歩。別で買ったZIGちゃん用の充電池がまだ届いておらず、この日はモバイルバッテリーで動かしていたため水族館まではスマホで撮っています。

 しばらく歩くと集合住宅の隙間から水族館の入り口が。広い公園と一体になっており綺麗に整備されています。

 

・反省

 どうして等速に戻す必要があるんですか???

 入館前から申し訳ないのですが、色々やらかしているので先に書いておきます。先述のバッテリーの件で、館内では片手にZIGちゃん、繋いだモバイルバッテリーを胸ポケットに入れて探索していたのですが、事前に設定していたタイムスタンプ機能――要は写真の端に日付時刻が表示されるやつです――これが電源を喪失するたびに日付の記憶が消えるらしく、これに気付く終盤まで初期設定の「2019/01/01」が表示されたままになっています。本人が多機能でも私がポンコツなためにちゃんと失敗も経験できている。もしかすると想定していたよりは「上手くいかない」ができるかもしれないのはちょっと嬉しい(これってぎんしお読者意外に伝わるのでしょうか)ですが、それはそれとして早く仕様に慣れたいと思います。

 とにかくミスってますが許して、という業務連絡でした。

 

・館内へ

 ここからZIGちゃん始動です。まぁスマホもちょいちょい使っていますが。ソロで動いていることもありTwitterで実況せずにはいられないオタクなので…。

 とりあえず1枚目。

 逆光!!!普通はこうなるんですよね。これをいい感じに調整してくれるスマホの方が逆にバケモンなのでは?という気持ちになります。画質は想像よりだいぶ良い。良すぎてコメントに困るくらいです。先程の日付のやつは、本体裏の液晶だとちっちゃすぎて気付かないけど普通に目立ちますね。

 コーナーとしては東京湾に注ぐ川。水族館の導入としておなじみで安心感がありますね。

 導入で思い出したんですが、エロ本の描き出しとか展開、描き手は毎回同じにならないよう苦悩するけど読み手側は案外いつものを求めていたりするって話をつい先日聞いて、なるほどなぁと思いました。私は描いてもいないし「いつもの」を持つほど数を読んでもいないのでそのときは「ふーん」止まりだったのですが、そういった苦労があって尚ペンを執り続ける表現者への感謝と尊敬をいちオタクとして絶対に忘れないようにしないといけませんね。何の話だ。

 1枚目の水面下。わかりやすい逆光でなければ「ちょっとざらざらしてる」くらいの画質で普通に写真が撮れるみたいです。

 引き続き東京湾エリアで別水槽。やっぱり光量差と動きには弱いところがあるようです。一つ前で「案外大丈夫かも?」となってしまったことに不安を覚え、上手くいかないことに逆に安心している。別に苦労するのが目的というわけではないので、このへんはもっと気楽にやった方がいいんでしょうね。せっかくお迎えした相棒なわけですし。

 この先館内は右方向に続いていましたが左手屋外にはイルカのステージがあったので先にそちらから。

 イルカです(半ギレ)。これはたぶん誰も悪くないんですけど、階段状の客席でイルカといい感じの(半端ともいう)距離を保つのは難しいし、画質云々以前に屋外なのでガラス面が終わっている。たまに普段乗らない方面の電車に乗って、窓が汚すぎて嬉しくなることがありますが、カメラを向けていて同じような感覚でした。無理じゃんこんなん(楽しい)。

 続けてペンギンさん。イルカステージからこの後のアザラシ館まで屋外通路で繋がっています。日光も風も入りますが基本屋根あり。雨でも安心です。

 ここで機能紹介。こんな感じのフレームをつけられます。お洒落。他にもう一種、中判フィルムの控えめな黒枠と、それぞれ文字無しがボタンひとつでつけたりつけなかったりできます。

 次はアザラシ館。館の名前の通りここだけ(一応)別棟みたいです。ZIGちゃんとスマホ、一方でしか撮ってない箇所がちょこちょこあってここは一時的にスマホですが、急に戻すと画質がすごい。

 で、しばらく水面を眺めてたんですがアザラシどこ?陸で寝てるわけでもなく困惑しながらそのへんをうろうろしていると


 いました。たぶんアザラシがたまに顔を出し人類が喜ぶ用途の穴だと思います。けっこうぎちぎちに詰まってる感じがするんですが、ちゃんとそこから出られるんですか。

 ちなみに可愛すぎてここだけ何枚もあります。

 先程の筒の先には水面下へ潜る階段があり、今度は下から観察できます。

 こんな感じで全面見られるトンネルになっています。上からは見えなかったけどさっきの寝てる子以外にも数頭がのんびり泳いでいました。

 でもやっぱり全体的に眠そう。こんな感じでふわ~っと沈んできます。実際水中でも寝られるそうです。

 満喫したので本館へ戻ります。

 本日の可食部。水の透明感と鰯の銀色が輝くライティングでとても綺麗でした。じゅる。

 鰯の反対側には大きなプールを上から見られる窓があります。すみだの子供ウミガメを見慣れているせいか成体の大きさにびっくりしました。このサイズなら頑張れば竜宮城いけそう。でもこのサイズの野生動物にちょっかい出す勇気のある人間の子供いるか???

 ここで一旦CM。先述のフレームのおとなしい方とカラーエフェクト。ZIGちゃん呼びはこっちのフレームからですね。カラーエフェクトもこんな風に「いい感じに」してくれます。ビビッド・セピア・モノクロなど種類も豊富で絶対楽しいので上手に遊べるようになりたい。

 写っているのは水族館設備の模型です。水槽の中に水槽の模型がある…。

 1階はここまで、背後の目立たない階段から地下へ。

 ZIGちゃんVSクリオネ。一応裏面こんな感じですよっていう紹介も兼ねて。簡素なボタンと簡素な液晶がついています。簡素なので撮った写真の出来はよくわかりません。

 しかし左手にカメラっぽいものを持ちながら右手のスマホで写真撮ってるだけでもよくわからないのに、この構図は完全に不審者。あまり人がいない平日昼でよかったです。

 対戦ありがとうございました……。

 中央の白い靄がクリオネです。たぶん。

 気を取り直して先へ進みましょう。さっきのウミガメがいた大プールの下です。水族館としてそこまで広い方ではないと思いますが、こういう力の入った見せ方があると満足度が高いですね。

 当然ウミガメさんも撮りました。揺れる青い光に悠々と泳ぐシルエットで最高。写真だと一瞬が切り抜かれる形になりますが、それでも綺麗なのが伝わっていると嬉しいです。綺麗すぎて通路の真ん中でしゃがんで連写しました。人がいなかったので許して。

 水中トンネルを抜けると次はクラゲの仲間たち。タコクラゲはそこそこの大きさがあり透明度も低めなせいかちゃんと撮れてますね。

 ちょっと見づらいけどサカサクラゲ褐虫藻と共生しているそうですが、ここやすみだ水族館で見られる個体は体が青っぽいですね。検索すると出てくる画像はもっと舞茸っぽいのですが、なんででしょう。

 コーナーは変わってもまた透明な魚。この大きさで完全に透明なのはお目にかかったことがなかったのでちょい興奮。綺麗でした。

 透明感がよくわかるスマホ版も置いておきます。

 アシカさん。大人のオスはたてがみを持つことから海のライオンと呼ばれるとか。実際は尾鰭が痒いのかずっと同じところで回っていて、どちらかというと犬猫みを感じていました。

 ちなみに写真がスマホ版しかないのは俊敏すぎてZIGちゃんが敗北したためです。アザラシとはえらい違いだ。

 余談ですが京都水族館ではオットセイとアザラシがすぐ隣に配置されているため、しなやかなエッチさと圧倒的な重量感の対比が鮮烈に印象に残るのでおすすめです。私はどっちも好きですがどっちか選ぶならでかふとのアザラシです。

 なんか眠そうだけど顔出してファンサしてくれるカワウソくん。

 天井の光源隠しに木の枝を使っているせいかめちゃくちゃ緑になっていますが、肉眼だと普通に見えているので撮れた写真にびっくりします。この手の目で見たのと違う現象、撮影機器の限界なのか人間の頭が勝手に補正しているのかわからなくなるんですが、どっちにしても人間の感覚の方にかなり近いものをお出ししてくるスマホカメラの光源の取り扱い性能、マジですごいんですね。

 ??????

 カワウソかもしれない謎の哺乳類のクレーン。かわいい。ショップとかではなく展示エリアのすみっこに置かれてました。プライズゲームの心得はないのでチェキのみです。

 おっとえる選手、ここで右下のタイムスタンプに気付いたようです。ついでにカラーエフェクト機能も使って遊ぶ模様。遅くない?未探索エリアあと僅かなんですけど??

 というわけで逆走もしつついい感じになったものを抜粋します。

 先程の透明フィッシュ付近から、ヘコアユとタツノオトシゴ

 単純に水を大きなガラスの塊のように撮れるだけで綺麗なのですが、色味や画質のざらざらした感じなど、求めていたものが撮れた気がしてとても気に入っています。

 青い光の強い水槽はそこまで違いはありませんが、影や水槽外はだいぶ色の変化が強いですね。

 こちらも比較的私の「トイカメラの成功体験」のイメージに近い写真になりました。

 最後の未探索エリア。マジでここしか残ってない状況で気付くのなんなんでしょう。

 館内は以上となります。いやー大ボリュームでした。みんなも行こうしながわ水族館

 ちなみに外も綺麗な公園なので暑くなければ気持ちよくお散歩できます。秋にまた来たいですね。

 

・感想

 単純に水族館好きが初見の水族館へ行ったら当然楽しいのですが、新しいカメラを持って知らないところへ行くの、本当に良かった……。撮ったものを後からじっくり眺める性質上こうやって日記にする作業とも親和性が高く、思っていた以上に充実しています。今後もいっぱい撮っていっぱい見せびらかそうと決意しました。

 

・巧妙な宣伝

 フィルム写真という趣味を通じて深まる女の子たちの関係性を描く若鶏にこみ先生の漫画作品「ぎんしお少々(芳文社・全2巻)」好評発売中です。今回ZIGちゃんをお迎えするに至った直接と言ってもいいきっかけです。いくら感謝しても足りない。

seiga.nicovideo.jp

 3話まで読める!4話以降も読め!

 

・おまけ

 ZIGちゃん、飯の撮影に弱い。

 この日はお昼前に大森に着きそのまま水族館へ行ったため、空腹のあまり炭水化物vs炭水化物vsダークライをしてしまったのですが、個人的には無し寄りかな…となりました。味は悪くなかったですけど。今後の人生の糧とします。